2017/11/20

休日に聴くポップ・ミュージック12 (2017年11月)

今回もノンジャンルで好きな曲を並べてみます。
目次追加、タイトルに日付追加。

1. Rex Orange County - Loving is Easy (feat. Benny Sings)
2. Rex Orange County - Best Friend
3. Lamp - 冷ややかな情景
4. アナスタシア、佐々木千枝、速水奏、北条加蓮、新田美波 - 秋めいて Ding Dong Dang!
5. Minden - Never Spayed
6. Hermeto Pascoal e Grupo - Viva Piazolla!
7. Hermeto Pascoal e Grupo - Para Thad Jones
8. 本田未央、佐久間まゆ、鷺沢文香、輿水幸子、新田美波 - イリュージョニスタ!
9. aiko - あたしの向こう
10. 石岡ひろし - 北風小僧の寒太郎

*

■1. Rex Orange County - Loving is Easy (feat. Benny Sings)
レックス・オレンジ・カウンティーの素敵なポップス。
最近夢中になっています。

この曲は、ベニー・シングスが参加されています。
久しぶりの弾むリズム、最高です!
1:40-からのドラム、1:44-のシンセストリングスがたまらないです。
このMV、シンプルながら時間の経過や照明の変化がとても美しいですね。

・過去の紹介記事。一聴してすぐわかる、心晴れる音楽です。
    ベニー・シングス(Benny Sings) のときめきポップミュージック

以下、続きます。



■2.Rex Orange County - Best Friend

続けてもう一曲です。
レックス・オレンジ・カウンティーは、
Alex O'Connor(アレックス・オコナー)のソロプロジェクトで、
彼はなんと19歳だそうです。年齢関係なしに素晴らしいですね。

1:56-から繰り返される展開は泣いちゃう。全部聴いてほしいです。
なんでこんなに良いフレーズが作れるんでしょう。
3:02- 予想外に登場するブラス。曲調の変わりっぷりにびっくりします。
アレンジから何から何まで素晴らしいです。


■3. Lamp - 冷ややかな情景

今日は朝からみぞれ交じりの雨が降っていました。
寒い季節には、Lampの名曲がピッタリです。

いつも、イントロの「ふーゆー」が聴きたくて再生してしまいます。
2:19- この半音音階のするするっとしたメロディーは、いつ聴いても驚きがあって
新鮮に聴こえます。

この曲は、ふかわりょうさん(ROCKETMAN)がラジオでべた褒めされてました。
ゆるやかなクラブ/ハウスミュージックとしても素晴らしいんですよね。
ジャンル横断で、いろんな方に聴いてほしい曲です。


■4. アナスタシア、佐々木千枝、速水奏、北条加蓮、新田美波
 - 秋めいて Ding Dong Dang!

作曲はARMさん(IOSYS)。
いつも新しいことに挑戦されてて、何回聴いても楽しいです。
コードはディミニッシュが盛り盛りで胸キュンなサウンドです。
ブラスセクションの組み方とか、凄すぎて僕だと聴きとれません……。

リズムがパッと変わるところ、めちゃ好きです。
0:18、0:57- でリズムが1拍3連(シャッフル)になるのは分かりやすいんですが、
1:17 のタメにビックリしました。ここだけ2拍3連になってるんですね!
凄い発想。
演奏難しそうな分、ばっちり決まると超カッコイイです。

最近はARMさんの音源を半自動的に買ってしまうので、
iTunes充実してきました。この曲も楽しみ。


■5. Minden - Never Spayed

男女混合ポップスグループ、ミンデン。
アルバムを聴き返していて、この曲が特にシンプルで心くすぐられました。
けだるい感じがとても好みで、ドライブの時に聴いています。

0:49- サビ終わりのメロディーが、あえての△7th(シ)で終わります。
絶妙にステキ。
1:47-の、#IVmb5始まりの不気味かわいい和音進行も好き。
2:26-の2回目もベースが変てこで気持ちいいですね。


■6. Hermeto Pascoal e Grupo - Viva Piazolla!
エルメート・パスコアールの新譜です!
レーベル(Selo Sesc)の公式chで、YouTubeで全曲聴けるみたいです。

嬉しいことに今回は"Grupo"名義なので、
「Mundo Verde Esperança」みたいな格好いいバンドサウンドに溢れています。
めちゃくちゃ複雑で、変てこ可愛い。
神様の贈り物と思って、いつまでも聴こうと思います。

この「Viva Piazolla!」(25:00-)は、
ピアソラオマージュなリズム・切なげな美メロがたまらない一曲。
小休止のあとの26:58-からのフレーズがとても美しいです。
綺麗なほうのパスコアール。


■7. Hermeto Pascoal e Grupo - Para Thad Jones
「Para Thad Jones」は、ハジけたほうのパスコアール。
わちゃわちゃしてて素晴らしいですね。これを新曲で聴けるうれしさ……。

・1回目のテーマメロ(11:13-) はリズム隊以外の全員がユニゾンです。
これだけでこんなに面白い曲になるなんて、魔法のようです。
テーマ終わりの12:45-、ここの半音上がりのキメが大好き。
   ちゃっちゃちゃっちゃ、ててててて↑
かっこいい。

・変てこ可愛いドラムソロを経て、13:08-から各楽器のソロが始まります。
ユニゾンで引っ張っただけあって、一気に曲調が広がる感じがしますね。
14:21-の2回目の半音上がりパターンでソロパート終了。

・2回目のテーマメロ(14:37-)は、ユニゾンからハモリに変わって、より激しい響きに。
ハモリの音程がハチャメチャになったところで、
最後に15:10-、3回目の半音上がりのキメが完璧に刺さって終わります。
鼻血出そう。

難しそうに見えて、曲構成はとても真面目で堅実なのがわかりますよね。
まだまだ聴き足りないので、これからずっと聴いていきます。

過去記事
    エルメート・パスコアール(Hermeto Pascoal)の楽しい曲想


■8. 本田未央、佐久間まゆ、鷺沢文香、輿水幸子、新田美波
 - イリュージョニスタ!

作曲はMONACA・田中秀和さん。作詞は八城雄太さん。
傑作!

この曲はメロディーに臨時記号が少なくて、
田中さんの曲の中でも特に歌いやすい曲ですね。
田中さんの全作品群と比べても、もしかしたらこの曲がいちばん好きかも!

八城雄太さんの作詞がとても好き。
このメロディーにはこれしかない、っていう完全無欠の譜割りだと感じました。
曲完成のタイミングで初めから歌詞もついていた、くらいの自然さ。
どれだけ推敲したらこの歌詞になるんでしょうか。素晴らしいです。
作品への愛も感じるし、幸子の見せ場があるのがめちゃイイですね。

田中さんの編曲も今までで一番良いし、
こちらのBGM(Off vocal)版聴いたら凄すぎて悶絶しました。
どれだけ褒めても、実際の凄さに対して足りない感じがします。

下記のところとか、ワンポイントの違いがとても美しいです。
1:22-
た ま し い    も    や  し    て
レ ソ レ ソ    ファ ソ  ファ  
IIIm7           VI7(b9,b13)
         (VI HMP5B)

1:40-
ま さ ゆ め    に   か   え    て
レ ソ レ ソ   ファ ソ  ファ ミb
IIIm7          bIII6
                  (bIII リディアン)

フル版もちょっと試聴したら、落ちサビの入りに惚れ惚れしてしまいました。
発売が楽しみです。


■9. aiko - あたしの向こう

今日有線で聴いたaikoさんの新曲「予告」がめちゃよかったです……。
発売楽しみ。
まだ試聴音源があまりないので、こちらの曲を代わりに。

テンションや、ブルーノートや、四分音にも触りながら
気持ちいいところをなぞるメロディーがたまらないですよね。
1:20- ほんとうのこ「と」(9th)  うっとりする当て方。
メロディーだけで強い作家性が感じられるって、すごいことだと思います。

MONACA・渋谷系お好きな方は、あっ このサウンド!
と思われるんじゃないでしょうか。bIIIdim7とか、Iaug/#IVとか。


■10. 石岡ひろし - 北風小僧の寒太郎

作編曲は福田和禾子さん。
子供のころのイメージで、もっと「和」な曲調だと思っていたのですが、
こんなにカントリー調で綺麗なアレンジだったんだ、と衝撃を受けました。

バンジョーとかマンドリンの音が好きで、感動してしまいます。
ビーチボーイズの「Cabinessence」とか、ハイラマズ「Nomads」とか。
好みど真ん中に突き刺さりました。

コードワークもセブンスが聴いてて美しいし、ミックスもメチャメチャ綺麗。
ペンタトニックの素朴なメロディーで歌いやすいし、
冒頭の   きた「かぜー」(6th)  のような凝った音程も使われています。
やっぱり長く聴かれ続ける曲には理由があるのかも、と思いました。


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