2016/12/04

MONACAのお気に入り楽曲

MONACAくくりで、好きな楽曲を挙げてみました。
下記の順番で、おひとりずつ。8曲です。
http://www.monaca.jp/staff/
※記事書いた当時のリストのため、入ってない方います。。すみません。

1. 岡部啓一 - クロイウタ
2. 神前暁 - Happy Bite
3. 高田龍一 - DAN DON FUGA
4. 石濱翔 - 輝きのエチュード
5. 帆足圭吾 - Moonlight Destiny
6. 田中秀和 - ドラマチックガール
7. 広川恵一 - Chu-Chu Rainbow
8. 高橋邦幸 - ワグ・ズーズー

■1 岡部啓一 - クロイウタ

マイナー調の曲の中でも、この曲は格別すてきです。

1:06
イツオアトオク   キコエ
#IVm7b5             IVm7  

ここのサブドミナントマイナーのところ、「m7」が選ばれているのがたまらないです。
マイナーセブンスのもつ、ほのかな明るさが感じられますね。
(IVm7は構成音 が ファ  ラb   ド  ミb なので、 bVIメジャーっぽく響きます)
この明暗の移ろいが好きです。

コード数は少なく、最善の和音を選び抜いている感じがしますね。




■2 神前暁 - Happy Bite
どこからこんなにいいメロディーが思いつくんでしょうか。
3:38から、ベース・メロディー・歌詞の最後のアレンジがたまらなく好きです。

3:40のいつ「」 の音で、歌とベースが一緒にグリッサンド(しゃくり上げ)するところ。
この瞬間だけ、ベースの音高も 1オクターブ上がっていて、
メロディーに接近して寄り添っているような響きです。そこに、この歌詞。

なんとも切なげです。
最後の着地が聴きたくて、最初から再生してしまいます。


以下続きます。
■3 高田龍一 - DAN DON FUGA

高田さんならではの美しく楽しいフーガ。ずーっとリピートで聴けます。

きっちり盛り上がりがあるところが好きです。
0:50-で4声が揃い、
0:54-でべダルポイント(ベースの長音)が始まり、
0:59で偽終止(VIm)が入ってしんみりしたところに、
最後はオンコードっぽい豊かな響きで終わります。

ポリフォニーってずっと聴いてても飽きないですね。アクアリウムみたいに。
全体みたり、ひとパートだけみたり。



■4 石濱翔 - 輝きのエチュード
0:13
つきあかりうかぶ   スロープに
I                         bIIIdim7

3:18
このてをは  なさ     ないでいて
VIm7          I/V       #IVdim7

石濱さんのステキすぎるdimコード。
どちらも構成音ド  ミb  ソb  ラ で同じ風合いをもつコードです。
明るい曲調にほんのり混じる、ミbの陰る感じ。胸をつかまれます。

1:28 サビの最後に、Aメロのメロディーが出るのいいですよね。
赤いスイートピー方式です。


この曲の美しいストリングスアレンジは、帆足さん。↓



■5 帆足圭吾 - Moonlight Destiny
こちらのストリングスもたまらないですね。1:13の盛り上がりが好み。

サビでコントラバスのピッチカートが入るところとか、
2:19-のオーボエ→ピッコロとか、3:49-の弦の早い動きとか、
5:07-の短二度下げ落ちサビ+ピアノとか。

また、シンコペーションを多用して、1拍目からずらしたメロディーがいいですよね。
1:17- つきが「みー」ちるー
    ふたりのこころつつ「むー」よにー
リズムを縦に揃わせず、ゆっくりたゆたう感じが曲調にあっています。



■6 田中秀和 - ドラマチックガール
0:40- Bメロ頭のリディアンスケール、とても好き。
(リディアンスケール: ド レ ミ ファ# ソ ラ シ ド)

ポッ「ケの」中には少しだけ未来  のところ、
挑むようなファ#(実音D)がめちゃドラマチックに聞こえますね。
まさか教会旋法がハマるとは、思いもよらない発想です。
やっぱりすごい。

ほかのところでも、
0:00のブルーノートディミニッシュスケール、
0:48のオルタードスケールの合いの手など、
独特なスケールワークにときめきます。



■7 広川恵一 - Chu-Chu Rainbow
かわいいメロディーの裏では、転調の組み方が練りに練られてます。
キーをとってみると……

0:10         0:31        0:53       0:59       1:04       1:13
Db           A            D          C           E          Db  
       -4          +5          -2          +4         -3

長三度転調(±4)というかなり遠めの転調まで、巧みに盛り込まれています。
1周あたり5回の転調です。
(数字全部足すとちゃんとゼロになってますね)

縦横無尽に転調しているようにみえながら、サビ前には、
MONACAの短三度下転調(-3) がばっちり入っています。うれしい離れ業です。



■8 高橋邦幸 - ワグ・ズーズー
この曲、作曲過程が全く想像できないくらい自然な仕上がりですよね。
0:42のカンコーン♪ とか、0:59-のポンポンポン♪とか
気づいたら入ってたといわれても信じるくらいピッタリはまってます。

0:56-
わんさかわんさかわんさかわんさか たへんだ  (ラ   ミb  ド  レ  ド)
わんさかわんさかわんさかわんさか ワズーズー  (ド  ミb  ド  ソ  ド)

一瞬なのですが、普通 ミのところが ミb になっていますね。(コード上はb9th)
この音が好き。
ブルーノートっぽい響きで、ちょっぴりひねった感じがかわいいです。
「たいへんだ」のラ → ミb は増四度の強烈な動きなので、耳に残りますね。



**

こういう、「細かすぎて伝わらない些細な感動」って
なんとなくメモしておきたいです。



過去記事です。

◆神前暁さんがつくる魅惑の「短3度転調」
http://kaho-ss.blogspot.jp/2014/09/3.html


◆神前暁「chocolate insomnia」でコードの転回形を覚えよう
http://kaho-ss.blogspot.jp/2016/04/chocolate-insomnia.html


◆聴いて覚える田中秀和さんのコードワーク
http://kaho-ss.blogspot.jp/2014/10/blog-post.html


◆田中秀和さんのオーグメントコードを聴いてみよう
http://kaho-ss.blogspot.jp/2014/12/blog-post_7.html


◆田中秀和さんの「落ちサビ転調」を聴いてみよう
http://kaho-ss.blogspot.jp/2016/01/blog-post_15.html

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