ハナエ・真部脩一の「十戒クイズ」を褒めよう。

ハナエ・真部脩一コンビの新作アルバム「十戒クイズ」を買いました。
遊び心満載、遊び心の結晶のようなアルバムです。
聴いてると、楽しくて思わず笑ってしまう。

僕はシングルも持っているので、初聴きは10曲中3曲ですが、
カップリングの名曲たちが漏れなくアルバムに収録されているのが何より嬉しいです。
特に M7 oui_oui。M8 変幻ジーザス。
ぜひ聴いてみて、その突飛さにびっくりして欲しいと思います。

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真部脩一さん（ex.相対性理論）の作曲については後日いっぱい書くとして、
今回はハナエさんを褒めよう。

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ここが好き、というところを3点。

①多重コーラス

全曲にハモリ・合いの手が入っており、
ハナエさんの歌唱が最大限に活かされています。気合入ってます。

・M4 疾走感 では、サビで長音の和音コーラスが入っています。
コーラス能力がめきめき上がっている。
サビの謎中国語は、5度のハモリも加わって不思議な雰囲気に。

・M6 恋は神聖ローマ では、
1サビ、2サビ、3サビで、1声ずつハモリパートが増えていくという凝ったアレンジ。
ウィスパーボイスなのに、しっかり分厚いハーモニーとして歌いこなしています。

・M7 oui_ouiでは、極度にかすれたウィスパーボイスで幾重もの旋律を歌っています。
空間系のエフェクトがかかって、謎の気持ちよさ。
声質（息の量）が微妙にコントロールされていて、すばらしい歌唱です。

②音程のブレ

高音への跳躍でピッチが下がったり、短い音符の連続でピッチが揺らいだり。
完全に音程を当て切らないことで、ささやくような声質が生きてきます。
天性のものだと思います。

・M3 キストピックス では、はっきりした音程をもたない「つぶやき」が
合いの手として導入されます。オーケードンドンイケイケゴーゴー。
微分音でハモる、という感じなのかな。チャレンジング。

・M5 JUVENILE!!!! でも、ワンポイントで「アレはてな？」の音程外しがあります。
普通の歌唱からナチュラルにセリフに移行する感じ。
こういうのがハナエさんの得意技かなと思います。

③真部脩一の変態性をカバー

真部さんのワイルドピッチ=無茶を、ことごとくキャッチできています。
「ハナエならなんとかしてくれる」という安心感・期待感があるのかもしれません。

・M2 Boyz & Girlz では
「おしべとめしべが重なる そのとき 二人はキュン×2」
というワイルドピッチを、歌唱によって「カワイイ」に昇華しています。
こんなヘンテコな歌詞を歌いこなせる人、またとない気がする。

・M7 oui_oui　では、
「最低　もっとして　ねえ　それだけなの　もうどうかしてしまいそう」
というワイルドピッチを、歌唱によって「カッコイイ」に昇華しています。
音楽・歌唱付きで聴くと、思いもよらぬ奇跡的な仕上がり。

・M8 変幻ジーザス では
真部さんの謎コーラス乱入に対しても、バランスよくコーラスを混ぜ込み、
見事に軌道修正しています。


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真部さんがハナエさんをプロデュースする、という形ではありますが、

むしろハナエさんが真部楽曲の良さを引き出している、という印象を受けた
素晴らしいアルバムです。
ハナエさんの独特の音程感は得がたいものがあるなと感じます。

いままでシングルを買っていなかった方は、
この機会に是非本アルバムをどうぞ。
きっと、これが最先端の楽しい音楽です。


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新曲の感想は近々書こうかなと思いますが、
M10 かのような　がとびきり良い曲でした。
詞というより、詩に近い感触です。ストレートにロマンチック。


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■ハナエ・真部脩一の「上京証拠」をみつけよう
2ndアルバムの感想をかきました。さらに遊びが増えてたまらないです。

■ ハナエ・真部脩一の「神様の神様・おとといおいで」を褒めよう
新曲シングル。