2012/06/10

100均フリーダム / 内海慶一 を読んで

「100均フリーダム」 内海慶一著  が余りにも素晴らしかったので紹介です。

100円ショップで売っている珍妙なデザインの雑貨類を紹介する、という本です。
久しぶりに笑い転げました。
著者様のホームページもありますので是非あわせてご覧ください。

僕が気に入った商品は、
No.3   「亀いちご」 企画が通ったことが奇跡
No.13 「熊ウォッシュグローブ」 !?
No.14 「瓶にサイコロ」 デザインの可能性は無限
No.30 「猿寿司」 人間の思考の神秘

なんてフリーダム!






ひとしきり笑った後、冷静になって考えてみると、
・この常軌を逸した造形はいかにして着想され得たのだろう。
・日本の組織/流通システムはなぜこれらの作品の存在を許したのだろう。
・なぜこんなに笑えるのだろう。
大笑いすると同時に、得体のしれない怖さすら覚える作品群です。



本書に掲載されているような「枠組みのないアイデア」は、
見慣れた世界/アイコンの意味を遠慮なく引き裂きます。

世界の解釈ができなくなると、人間は狂ってしまいます。
そのため人は、可怪しい=可笑しいものを笑うことで
精神の自己防衛を図ると言われています。

ということは、これだけ極度に笑える 100均の製品群は、
人間の根源的で危うい部分にグサグサ刺さっていることを示唆していますね。
つまりアートとしての攻撃力を持っている。

凄いことだと思います。
超芸術トマソンとかアウトサイダー・アートとかに並んで、
「見えてはいけない向こう側が見える」感じがたまらなく魅力的ですね。
怖いもの見たさというか。
ここらへんもうちょっと掘ってみたいです。

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