今回思いついたアイデア、
僕が今まで「こんなこといいな」「できたらいいな」と考えてきた
幾つもの課題をすべて解決できています。
無意識の働きとはいえ、そんなうまい話があるのだろうか。
自分でも疑問です。
そんなうまい話があるとして、
では「次のアイデア」を着想するために、僕は「意識的に」何をすれば良いのだろうか。
良いひらめきを得るような直接的方法はなくても、
その確率を上げることはできないだろうか。
日記冒頭で「ドラえもんのうた」を引用したおかげで、
ひとつ、与太話を思いつきました。
あほなことを書きますので、宜しくお願いします。
*
■ドラえもんのうたに関する試論
「ドラえもんのうた」は無意識的ひらめきのメタファーなのではないか?
と思いつきました。
はじめに、
・のび太=意識
・ドラえもん=無意識
というメタファーを用意します。
これを用いて、「ドラえもんのうた」をアナロジーで読みといてみましょう。
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1. あんなこといいな、できたらいいな
あんなゆめこんなゆめ いっぱいあるけど
これは、のび太=意識が、達成すべきコンセプトを練っている段階です。
のび太は「ゆめ」を「いっぱい」思いついています。
ここでのび太の考える「ゆめ」は、現実には突飛すぎて絵空事に近いのです。
空をとぶとか、瞬間移動したいとか。
一見、無理難題にみえるようなことです。
でものび太は、「じつにばか」なので、手段や実現可能性を考えません。
たくさんのコンセプトを、素直に考えます。
「できたらいいな」だけを視野に入れて。
2. みんなみんなみんな かなえてくれる
ふしぎなポッケでかなえてくれる
のび太の要求は、20世紀水準の技術=意識的な推論 では達成できません。
なぜなら意識にとっては、そのゆめはあまりにも荒唐無稽だからです。
理解の範疇を超えており、できるわけないじゃん、と簡単に否定されます。
ここで、ドラえもん=無意識 が登場します。
無意識にとっては、意識の理解でいうところの「無理難題」は通用しません。
ドラえもんが持っているのは、
「ふしぎなポッケ」=22世紀技術=潜在能力です。
「ふしぎなポッケ」という表現は、無意識のもつ潜在能力が
いかに深くて底が見えないかをよく表しています。
(例のフロイトの意識-無意識の図を思い出します)
3. そらをじゆうにとびたいな
「ハイ!タケコプター」
意識と無意識の連携プレイが、もっとも簡潔にあらわされています。
のび太の提示する、荒唐無稽なコンセプトが、
ドラえもんのふしぎなポッケ=潜在能力を開いたわけです。
「ハイ!」が「Aha!=閃き」の瞬間に該当しますね。
「タケコプター」が、課題に対する鮮やかな解決手段=アイデア です。
4. アンアンアンとってもだいすき
ドラえもん
アンアンアン=案案案 ですね。
常識にとらわれず、たくさんのコンセプトを考えぬくのび太の姿勢を示しています。
そんなのび太に対して
ドラえもんは真摯に答え、ひみつ道具を取り出すのです。
ごめんなさい。
*
さて、上記の試論が我々に教えてくれることとはなんでしょうか。
それは、
ドラえもんは凄いけれど、実はのび太のほうが大事だ、ということです。
のび太のコンセプトがドラえもんを動かします。
空を自由に飛びたいなどど思わなかったら、タケコプターは出てこない。
世界旅行に行きたいなどと思わなかったら、どこでもドアは出てこない。
ドラえもんは不思議なポッケからなんでも出してくれるかもしれないが、
のび太の要求がないと出てこない。
考えてみると、ほぼすべての秘密道具が、
「こんなのだしてよー」というのび太の発言により、登場したものだと言えます。
実はのび太ドリブンなのです。
*
僕らは、基本的にのび太です。意識的な思考しかできないし、
意識下しかコントロールできません。
そして誰しもが、心の何処かにドラえもんをもっているのは確かなことです。
コントロール出来ない無意識部分を持っている。
そして無意識が上手いように働いてくれれば、良い着想が得られます。
でも、「あんなゆめこんなゆめ いっぱいある」人にしか
ドラえもんを使いこなすことは出来ない、というのが分かってきました。
だから僕らは、真の意味で「のび太」にならないといけないのです。
荒唐無稽なコンセプトをいっぱいもって。
ドラえもんから見ても「きみはじつにばかだな」と言われるくらいに。
*
上記は一種の冗談話ですが、なんとなく意味有りげで面白い気がします。
まじめな副読本として、以下をおすすめします。
・コンセプトのつくりかた 「つくる」を考える方法 (玉樹真一郎 著)
- コンセプトドリブンの有効性について簡潔に解説されています。
とても良い本です。
「どうすれば良いのび太になれるのか?」を考えるヒントとして。
・クリエイティヴ脚本術 (ジェームス・ボネット 著)
- 上記の試論のように、メタファーを用いた無茶な読み方が出来るようになります。
役立つかどうかはともかく、楽しい。
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