2016/05/02

攻め攻めで楽しい音楽(耳コピつき)

いつものように、ノンジャンルで好きな曲を並べてみました。
(16/05/02 シオカラーズの新曲がとても良かったので追記しました。)

1.Snarky Puppy feat. Knower & Jeff Coffin - I Remember
2. ファミコン宇宙人(imoutoid) - Fancyball
3. Fitness Forever - Probabilmente
4. Fitness Forever - Brasil
5.Happy Clover -PUNCH☆MIND☆HAPPINESS
6.芽兎めう(五十嵐裕美) - 地方創生☆チクワクティクス
7.Hermeto Pascoal e Grupo - Victor Assis Brasil
8. Radamés Gnattali - Suite Retratos
9. Lamp - 夢をみたくて
10. シオカラーズ - トキメキ☆ボムラッシュ / スミソアエの夜

■1.Snarky Puppy feat. Knower & Jeff Coffin - I Remember

作曲はKnowerのお二人、ドラムのLouis Coleと、ボーカルのGenevieve Artadi。
変な服に笑っちゃいますが、演奏/作曲技術の高さはずば抜けていますよね。
Dirty Loopsお好きな方にお勧めです。

最近は、Knowerの「Life」というアルバムを何度も聴いています。
EDMのアルバムかと思いきや、
8曲目「More Than Just Another Try」が、とても美しい女声合唱曲です。
コーラスワークだけみても天才的なので、Take6が好きな方にもお勧め。幅広いです。

以下続きます。


■2. ファミコン宇宙人(imoutoid) - Fancyball
imoutoidさん、最近までリズムの人だと思っていたのですが、和声が美しいです。
激しいリズムトラックとピコピコに乗せて、ディミニッシュが切なげに響きます。

1:40から、処理しきれないくらいの膨大な音が溢れ出し、聴いているとうるっときます。

特に、2:50-の落ちサビ転調がとても好きです。
半音下ではなく、「だいたい半音下」への転調になっています。なんとピッチがずれている。
調子はずれな響きが切なげに聴こえますよね。天才的です。

感動したので、↓に1コーラス分カバーしてみました
正直、ぜんぜん聴き取れなかったです……。imoutoidさん凄いです。
フリーソフト「ピストンコラージュ」で打ち込みました。





■3. Fitness Forever - Probabilmente

Fitness Foreverがとても好きです。イタリアの渋谷系フォロワーの方たち。 
このイントロのわくわく感。0:40-の直球の短3度転調とか嬉しくなります! 
渋谷系好きな方はぜひFitness Foreverを追いかけてみてください。



■4. Fitness Forever - Brasil

もう一曲。この曲は先ほど初めて聴いたのですが、めちゃ感動しました……。
男女ボーカルとストリングスとフルートとこのコードワーク。大好き。
Lampを聴いているときの嬉しさにとても近いです。



■5.Happy Clover -PUNCH☆MIND☆HAPPINESS
作曲は田中秀和さん。田中さんの遊びがいっぱい詰まってますね。惚れ惚れ。
イントロは、(ド レ ミ ファ# ソ#  ラ#)というホールトーンスケールだけで構成されており
普通の調性からはみ出ています。
(ホールトーンスケール上で3和音を作ることで、いつものaugコードになっています)

ホールトーンスケールを使えるジャンルって少ない(聴く人を選ぶ)と思うのですが、
アニメ/ゲーム音楽では、多幸的な響きがバシッとはまる瞬間がありますね。


■6.芽兎めう(五十嵐裕美) - 地方創生☆チクワクティクス

もう一例です。 作曲はIOSYSのARMさん。
こちらの3:13-でホールトーンスケールが聴けます。変てこでたまらない響き!
こういう冒険が許されるのが、ゲーム音楽の良いところだなあと思います。

この曲、スカイキッドのBGMっぽくてとてもツボなんです。
8bitなシンセの打ち込みが異常にきれいですよね……。圧倒されます。


■7.Hermeto Pascoal e Grupo - Victor Assis Brasil

続けてエルメート・パスコアールの曲。ブラジルの天才おじいさんです。
冒頭のホールトーンっぽい危険なスケールにどきどきしてしまいます。

冒頭は調性が弱くとてもキツイ響きなんですが、我慢して聴き進めると
ゆっくりゆっくり美しいハーモニーが立ち現れて、1:54で着地します。かっこいい……。

最後まで耳を奪われっぱなしですが、ためしに3:43くらいから聴いてみてください。
徐々にドラムの細かい刻みが差し込まれてゆき、調性を失ってしまいそうになりますが、
4:20-で高らかに調性が回復します。
こういう演出、ロマンチックでたまらないです。


■8. Radamés Gnattali - Suite Retratos

ブラジルの作曲家、ニャターリ(ジナタリ)の胸キュンなギター二重奏です。
クラシカルだけれど、甘いメロディーと、現代ポップスっぽい転調が気持ちよいです。

①0:00-   クリシェや半音変位が甘いメロディー。
②5:27-  けだるげでまったりした三拍子。
③10:15- マイナー主体の切なげな響き。
④14:14- 軽快なリズム。ちょっとモードが入った旋律がかっこいい。
       17:43から回帰部。かっこいいです!

どの楽章もおすすめです。まずは、一番楽しげな④がいいかも。
僕は3拍子好きなので②がツボです。
ニャターリって考え方が凄くポップスっぽい感じです。 聴いてて心が浮き立ちます。


■9. Lamp - 夢をみたくて

Lamp永井裕介さんの作曲。
分厚いコーラスに彩られた、特に好きな曲です。

以前にもまったく同じことを書いたのですが、
4:02-からドミナントで溜めて溜めて、4:16で冒頭のメロディーに回帰するところ。
自分の音楽観がぶわっと塗り替えられました。 この瞬間が大好きです。


■10. シオカラーズ - トキメキ☆ボムラッシュ / スミソアエの夜

7:58- トキメキ☆ボムラッシュ
9:55- スミソアエの夜
シオカラーズの新曲が2曲! なにこれ大好き!
作曲は引き続き任天堂・藤井志帆さんでしょうか?
ペンタトニック主体でシンプルなメロディーがたまらないです。

藤井さんのシオカラーズ楽曲って、直接の影響があるかはともかく
元相対性理論・真部脩一さんのポップ観にとても近いですよね。
「シンプルイズベスト」な音がいっぱい詰まっています。

単にフォロワーということでなく、考え方が近いように思います。
藤井さんなら、真部さんのような世界をまた違う色で塗れるかも。めちゃ応援します。
シオカラーズ名義のアルバムが楽しみです。出るといいなあ。

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今回の記事と関連しそうな内容のものを並べました。
お暇なときにどうぞ


■田中秀和さんの「落ちサビ転調」を聴いてみよう
http://kaho-ss.blogspot.jp/2016/01/blog-post_15.html

■Fitness Foreverの『Cosmos』の傑作っぷりといったら
http://kaho-ss.blogspot.jp/2013/11/fitness-forever-cosmos.html

■田中秀和さんのオーグメントコードを聴いてみよう
http://kaho-ss.blogspot.jp/2014/12/blog-post_7.html

■エルメート・パスコアール(Hermeto Pascoal)の楽しい曲想
http://kaho-ss.blogspot.jp/2015/01/hermeto-pascoal.html

■Lamp「雨降る夜の向こう」「八月の詩情」のコードを聴こう
http://kaho-ss.blogspot.jp/2015/02/lamp1.html
 

4 件のコメント:

  1. たびのレオ2016/05/08 3:19:00

    いつも記事、楽しく拝見させて頂いております。別記事の話になってしまうのですが、先日、神前暁さんと田中秀和さんがTwitterでこのブログの記事について言及なさってましたよ。それだけ言いたくてコメントしました。もしご存知でしたらすみません。

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  2. こんにちはたびのレオさん。お読みいただきありがとうございます。
    昨日のアクセス数が、そり立つ壁みたいに増えていたので、ご紹介いただいたのだとわかりました。びっくりです。
    知識不足で恥ずかしいですが、MONACA作品の面白さを広く紹介できるのはとても嬉しいです。これからものんびり更新したいと思います。

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  3. kahoさん、こんにちは。今回も面白い記事をありがとうございます。「攻め攻めの音楽」ってSnarky puppyの曲とかを表現するのにぴったしですね。大好きです。
    記事を読んでいると本当に幅広いジャンルを網羅していますね。どのようにそれぞれの曲に出会ったのかとっても気になります笑。

    そしてついでに、昨晩友人に「面白いミュージシャンがいる。」と教えてもらった曲が、この「攻め攻めの音楽」に近いものだったので紹介したいと思います。Hiatus KaiyoteさんのBoom Childという曲です。(https://youtu.be/tca3i7RnB1M )ブリスベン住まいの友人は「絶対演奏見に行くぞ!」と意気込んでおりました。ソウルフルでとっても気持ちの良い曲です。
    これからもkahoさんの面白い記事を心待ちにしてます。お疲れの出ませんよう、ご自愛下さいませ

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  4. joek punosさんこんにちは。お読みいただきありがとうございます。

    「ジャンルにこだわらず曲を選ぶ」とか言えると格好良いですが、僕の場合はジャンルにこだわったり、こだわらなかったりもまちまちです!
    偶然聴いて気に入った曲を紹介しよう、くらいのゆるい括りで書いています。

    ご紹介いただいた Hiatus Kaiyote、めっちゃ好みでした! 変てこでずっと聴いていられますね。Boom Childの、2:19-のアルペジオが何回きいてもツボです。かっこいい。
    他にも数多くのlive映像がupされているんですね。少し聴いた感じでも、好みに合いそうなものばかりでした。現地に見に行けるのがうらやましく思えるくらいです。
    良い情報をありがとうございました。

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