2014/08/09

大上昌子さんの底抜けに楽しいメロディーたち

大上昌子(おおがみまさこ)さんは、
バンダイナムコゲームスの「太鼓の達人」、「ヴィーナス&ブレイブス」などで
楽曲を数多く手がけられた方です。
(いまはバンダイナムコを退職されています)

軽快で明快なメロディーと、
短い曲長のなかに盛り上がりを詰め込むアレンジが魅力。

「太鼓の達人」というゲームの親しみやすさは、
彼女が手がけたポップなOP、ED曲から生まれているように思います。

大上さんの曲を聴くと、曲調は楽しげなんですが
メロディーの見事さに条件反射で泣きそうになります。僕だけです。

ということで、大上さんのステキな楽曲を並べてみます。






■今井麻美 - 七色ハーモニー
冒頭5秒で出オチなくらい素敵なメロディーです!
大上さんの曲は明快なので、老若男女だれにでも魅力が伝わるんじゃないでしょうか。
太鼓の達人というファミリーゲームにぴったり。

アレンジ面では、
フレーズの繰り返しごとに一捻りを加えるという特徴があります。
冒頭で繰り返されるコードも、似ているのにちょっと違う。↓こんなかんじでしょうか
まっす「ぐー」の所 (0:07-)   IIIm7    →  VI7(b9) 
かんじ「てー」の所 (0:20-)      IIIm7b5 →  VI7
とてもキャッチーでありながら、こっそり高度なことをしています。


■下田麻美 - どろろんガール
そのまま「みんなのうた」で流せそうなくらい雰囲気のある曲です。
はじめはマイナー調で始まり、サビでメジャー調に転調してから
サビ最後でもう一度マイナー調に戻ります。

0:25- に「こ の 世 は 妖 怪♪」という上下動のメロディーが登場しますが、
1:17- のサビ終わりでも、裏メロとしてちらっと再登場させています。
こういうアレンジがツボです。


■ならはしみき - ハッピーでリッパ!
「太鼓の達人」らしい底抜けに楽しい一曲。
マスコットキャラのどんちゃんが天真爛漫に歌います。

Aメロは素朴に始まって、Bメロ~サビでとんでもなく胸キュンなメロディーがでてきます。
どうしてこんなフレーズが書けるんだろう!
あまりにもシンプルで巧みだから、簡単に書けそうに錯覚するかもしれないけれど
書けない書けない!
何回聴いてもすごいです。

0:48-のサビ1回目はコーラス主体のひかえめな伴奏。
1:02-のサビ2回目で鍵盤・合いの手が華やかに鳴り響きます。
こういう感じで、最後の盛り上げのために助走をつけるのが大事なんですね。


■大上昌子 - ニッティングハイ
手芸をテーマにした、のんびりオーガニックな曲。
後ろで鳴ってるウッドブロックのリズムが楽しい。
この曲、特にお気に入りです。

1:10- 「ダダダダっと」のところは、
リズムゲームのギミックとして遊び心を入れたのだと思いますが、
こんなふうに曲単体で聴いても見事なアクセントになっています。
ゲームBGMだからこその面白い編曲。


■大上昌子 - アルムジカ ac14.0V
キャッチーなフレーズ満載なインスト曲です。
シンセで軽快な音を重ねてコードをテキパキ変えていく感じ、いいですよね。
ウォーキングベースも楽しい。
ゲーム音楽のエッセンスがぎゅっと詰まっています。
大上さんのリズムはカッチリ縦に揃うので、こういう歯切れよいサウンドはぴったり。


■ならはしみき - くもまでとどけ!
曲構成はどろろんガールと同じく、
冒頭のマイナー調→サビのメジャー調→サビ終わりでマイナー調 になっています。
最後マイナーに着地するのって渋くてカッコイイです。
大上さんの得意技かも。

マイナー調なのに明るい曲が書けるのって凄いですよね。
ちょっと切ないサビのメロディーも、
サビ後半1:13-の「ズンズンおへそに響いてー」の弾むリズムも、たまらないです。


■RUMI - 伝説の祭り
「でーんーせーつーのー」で始まる、伝説の変な曲。
この曲が一番お気に入りです。

0:53- のサビ「よいやみのなかにー」 から僕の好きな田中真部コードが入っていたり、
フレーズの繰り返しごとに見事なアレンジが施されていたりして
聴くたびに好きになる曲です。

サビは5回の繰り返しを持っていて、
1回目 0:53- チェレスタ・弦の控えめな伴奏でやさしくスタート。
2回目 1:07- ブラス・合いの手による盛り上がり。
3回目 2:10- うっすら聴こえる謎の女声コーラス。
4回目 2:24- コードの一部が変わって(2:26のVIメジャー!)、合いの手が頑張る。
5回目 2:38- ダメ押しにブラス・ベースのユニゾン。

遊び心にあふれています。
サビ前(0:46-)のベースが1音ずつ下降(ファ ミ レ ド bシ → ラ)するところもカッコイイ。




ということで
増渕裕二さんに続いて大上昌子さんの曲を聴きました。
バンダイナムコの作曲陣素晴らしいです。

「太鼓の達人」「THE IDOLM@STER」「塊魂」などサントラを聴いて
どれが誰の曲かちょっとずつわかるようになってきました。


(追記)

こんな記事を書きました。

■バンダイナムコのおしゃれで素敵なボーカル名曲集
http://kaho-ss.blogspot.jp/2014/09/blog-post_21.html

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