2014/11/06

ポップで素敵な作曲家カタログ(現代音楽編)

いつもよりもほんの少し複雑だけど、その分楽しい音が盛り沢山です。

タイトルに現代音楽とつけたのですが、いわゆる無調なものではなくて
「ポップス」の派生のようなイメージで選んでいます。

ジャンルを横断するような曲が多いので、
北園みなみさん好きな人は好きかも。4人です。

・ニコライ・カプースチン
・フランク・ザッパ
・ジャン・フランセ
・アンリ・デュティユー






■ニコライ・カプースチン

・Concerto for piano and orchestra No.6

カプースチンは、クラシック・ジャズ・フュージョン・ポップスのいいとこどりをした
独特な音楽を書く方。

上記の曲、格好良すぎてびっくりしました! 鼻血でそう。

最初から最後まで聴いて欲しいけれど、
試しに12:40- から是非聴いてみて下さい。
一つのフレーズを細切れにしてループさせる、カプースチン節が満載です。
カプースチン大好きと思ってましたが、さらにさらに惚れました。

クロスオーバーな感じが、北園みなみさんにニュアンス似てますよね。
カプースチンはめっちゃ手強いけれど、
北園さんがカプースチン超えしてくれたら嬉しいな……。応援してます。


・Concerto No.2 for cello and string orchestra

カプースチンはピアノ曲がメインだけど、弦もカッコイイです
考えてみると、チェロをフィーチャーした楽曲を沢山手がけています。好きなんですね。
甘々なメロディーが聴きたい方は 2:00- から聴いてみてください。

カプースチンってピアノ弾きでピアノ曲メインなのに、
どうしてこれほどまでにアレンジ能力があるんでしょう。


■フランク・ザッパ

・revised music for low-budget orchestra

ザッパも、ジャンルにとらわれない音楽を沢山書いた方。
時おり難解なので、無理やり現代くくりにいれてみました。
僕はザッパに詳しくないのですが、音が面白いのでいつか全アルバムを集めたいです。

上記はザッパの楽曲をオーケストラアレンジしたもの。
アンサンブル・モデルンが演奏することで上品な音になっています。

奇人変人とされますが、音だけ聴けば、凝りに凝ったサウンドというか、
妥協無く真面目な印象を受けます。
4:31- の、シンプルなメロディーにグッと来ます。


・Inca Roads
ポップで楽しい一曲。
所々メチャメチャな展開が挟まっていますが、木琴のお陰でキュートな音になってます。
6:08- のユニゾンからはじまる曲構成が最高に面白い!
ポカーンとしてしまいます。必聴です。


■ジャン・フランセ

・Theme and Variations
フランスのおしゃれなクラシック音楽には系譜があり、
サティ、ラヴェル、プーランク(ミヨー)と来て、最後に出てくるのがフランセです。
小洒落た小粋で小粒な音楽。
めちゃめちゃツボです。

クラリネット+ピアノが、冒頭の主題(0:00-0:45)を次々にアレンジしていきます。
耳触りがよくて、最後までのんびり聴いてしまいます。
どの変奏もいいけど、2:43- の楽しさが格別です。
プーランク好きが悶死しそうなキュートなメロディー・和音。


・Octet
フランセのジャンルは、「新古典」という括りになるかと思います。
古い様式の曲かなと思わせておいて、鋭く現代風な和音を混ぜ込む感じです。
とても好き。

素朴で古風なワルツにのせて、時おり不協和音がぶつかりあいます。
4:35- の可愛げなピチカートから、ラストの控えめな盛り上がりが好き。


■アンリ・デュティユー

・Sonatine
デュティユーはメシアンと並んで、フランス音楽のラスボスのような人です。
単に無調に進むのではなく、調性音楽の極限を目指した人。
ポップス好きの僕にはとても難解。

その中でも、上記の曲はシンプルで親しみやすい佳曲です。
メシアンの時にも感じるような、ギリギリの美しさがあります。
0:34-の有名なメロディー、常識の埒外なのにゾクゾクする響きです。
2:47-から始まる特徴的なフレーズもリズミカルで楽しい。


・Sarabande et Cortège

聴いてるとファゴット大好きになる曲。綱渡りのような危うい美しさ……。
1:41-から高音へ上がっていくところ。ファゴットって高いところも綺麗なんですね。
そのあとも甘い旋律がつづきます。

こういう難しめで美しい音を聴くと、
ちょっとずつ難解な音に進んでいく気持ちが分かるような気がします。




その他記事です。

ポップス好きのためのフランス近代音楽

ポップで素敵な作曲家カタログ(クラシック編)

クラシックから溢れる、ポップ・ミュージック

北園みなみさんとオリヴィエ・メシアン

フランスの緩徐楽章に惹かれて

2 件のコメント:

  1. こんばんは。

    ブログをたどっていたらこの記事を発見してフランセめっちゃ好きになりました。
    元々太鼓の達人のクープランの墓のアレンジからラヴェルを知ってフランスのクラシックが大好きだったんですが、良い作曲家を紹介して下さりとても嬉しいです!

    フランスの近代クラシックだとセヴラックがとても好きです。
    「日なたで水浴する女たち」とか「ロマンティックなワルツ」とかの甘くてキャッチーな旋律がもう堪らないです…
    もう知っていたら申し訳ないですが、僭越ながらおすすめさせて頂きますー。

    では、次回も記事の更新楽しみに待っております。

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  2. Wind Amariusさんこんばんは。お読みいただきありがとうございます。
    過去記事も見ていただいてありがとうございます。
    フランセ素敵ですよね。この記事の音源を聴き返したら、改めて遊び心にグッときました。

    セヴラックお好きなのですね! 舘野泉さん演奏のアルバムを一枚だけ持っていたのですが、あまり詳しくなく、お勧めいただけてとてもうれしいです。和音はフランスっぽく鮮やかながら、自然で親しみやすい旋律がいいですよね。

    「日なたで水浴する女たち」なんとも愛らしいメロディで素晴らしいです。ラヴェルよりもドビュッシーよりも、メロディーの作り方は好みです。
    「ロマンティックなワルツ」この曲、一番好きです! 小さくてシンプルで惚れ惚れしてしまいますね。ワルツがもともと好きなのも相まって、理想の音楽、と感じます。

    過去記事を見返してみたら、下記にセヴラックの音源を1曲だけ載せたことがありました。ちょうど「ロマンティックなワルツ」でした!
    https://kaho-ss.blogspot.jp/2015/06/blog-post.html#more

    好みど真ん中のものをご紹介いただき嬉しいです。セヴラック聴いてみます。誠にありがとうございます。

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