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ハナエさんホームページにて、
ハナエ・真部脩一ユニットの新曲「JUVENILE!!!!」を視聴。
A面曲とカップリング曲の2つが試聴できます。
パッと聞いて驚くのは、
2曲とも、冒頭8小節のコード進行がほぼ一緒。(4 → 3 → 2-3 →6 )
過去曲だとBoyz & Girlz(おしべとめしべが~)のとこのコードも一緒です。
さすがのメンタル。
以下作曲メモ。
真部脩一さんとか、沖井礼二さんとか、堀込高樹さんとかの特徴的な音を聴くと、
なんかこう、メモしておきたい気持ちになります。
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・JUVENILE!!!!
いつもの真部サウンドに、渋谷系のエッセンスが加わった佳曲。
♭VII → IV みたいな部分転調とか。
サビ後半の
IIIm7 → VI7(♭9) みたいに、メロディーに半音階テンションをいれたりとか。
渋谷系の記法っていいなあ。
ハナエさんのハモリ・合いの手が曲調にあっていて楽しい。
サビ冒頭は、コスモ石油CMのパロディっぽく。(コ・コ・ロ・も満タンに)
サビ終わりは渋谷系らしく、
カヒミ・カリィ「ハミングがきこえる」+capsule「東京喫茶」な感じかな。
・キストピックス
進行方向別通行区分の田中さんっぽいゆるゆるな作詞作曲。
無邪気な感じのBメロから、
サビの長二度上転調がかっこいい。
「チュッチュチュッチュチュチュ 大暴落」
って歌詞、人生のどのタイミングで頭に浮かぶんだろう。
「大暴落」って歌詞から考えると、
タイトルの「トピックス」はTOPIX(東証株価指数)のことかな。斬新だ。
(13/11/05 追記)
キストピックス 2:27-の間奏で、
進行方向別通行区分の『完璧な右折』サビのギターフレーズが入ってるのに気付いた。
とすると、
「チュチュチュ」のフレーズも、進行方向-『ストローになりたい』からの引用とみて良さそう。
この曲は、意図的に進行方向- をオマージュしてるんですね。
(こういうのに気づく自分に ひく)
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上の二曲でもわかるのだけれど、
相対性理論以降の真部さんの作曲には
ベースの半音上行 「ファ ファ♯ ソ」 と「 ソ ソ♯ ラ」
が恐ろしい頻度で出てくる。
IV → II7/♯IV → V
という感じで経過的なコードが挟まれる感じ。
そんなに使い勝手のいい音とは思ってなかったけれど、
真部さんはどんなタイミングでも隙あらばぶっ込んでくる。
若くして独自の記法を持ってるってのはすごいことです。
「真部脩一の作曲といえば○○」という特徴が、数えきれんばかりにある。
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話ついでにもう一曲。
■Vampillia - endless (massaka) summer
ツジコノリコ・真部脩一の両名がボーカルをつとめた、Vampilliaの最新曲。
作曲者は「Vampillia」名義になっています。
ただしこの曲は、
このあいだ書いた「田中・真部コード」がそのまんま使われているので、
真部さんが作曲に参加してる感じがむんむんしますね。
こんにちは。
返信削除自分はコード進行などに詳しくないので、
こちらのサイトはとても勉強になります。
(曲の新しい楽しみ方が提示してもらえる
のが嬉しいです)
変幻ジーザスもそうですが、
キストピックス など、カップリング曲の方に
いつも胸をわしづかまれてしまいます。
(CD買ってね!ってコトなんでしょか?私はそれで買いました)
ハナエさんの声に興味を持ち、
曲をさかのぼってみると、真部さんプロデュースと
全く異なる世界観と音を持っていて驚きました。
(真部さんはロマンチシズムを隠されるけれど、
ハナエさんは隠されない。むき出しな印象を受けました)
不思議な2人の出会いだなと思いました。
こんにちは。読んでいただいて嬉しいです。
返信削除ハナエさんの新曲、僕も購入しましたが、やっぱりキストピックスがキレキレでした。
きいてて笑ってしまいました。すごいです。
ハナエさんはカップリングが抜群にいいなあと僕も思います。oui_ouiが好きです。
1stアルバムの情報が出てましたが、oui_oui、変幻ジーザス、キストピックスが全て収録されるらしく、やっぱりカップリングには全力投球してたんでしょうね。
昔のハナエさんは亀田誠治プロデュースで、自分で作詞作曲までされてますね。
このときは、確かに「ありのままの自分/アーティスト」な感じを受けます。
真部プロデュースになってからは、「着飾った自分」をとても良い方向で発揮できているように思います。真部プロデュースをきっかけに、ハナエさん自身のセルフプロデュースの才能が開花した感じ。
とてもしっくりくるコンビだと思っています。